洗車の後にはワックスをしてツヤを出し、ボディを保護することが一般的でしたが、最近ではガラスコーティングやフッ素コーティングなど様々なボディを保護するためのコーティング剤があります。これらがどんな違いや特徴があるのかまとめてみました。
- コーティング剤の種類
- コーティング剤の特徴
- ワックスの特徴
- シリコンコーティングの特徴
- フッ素コーティングの特徴
- ガラスコーティングの特徴
- どんな人がどんなコーティングを選べば良いのか
1 カーコーティング剤の種類
細かくわけてしまうと相当細かい話しになってしまいますので、一般的にご理解いただけるよう、大まかに分類してみます。
- ワックス
- シリコンコーティング
- フッ素コーティング
- ガラスコーティング
大きな分類としては、この4種類が車のボディを保護するためのコーティングの種類になります。
2 カーコーティング剤の特徴
1で挙げたコーティングの特徴をそれぞれまとめてみます。
それぞれの特徴は後述しますが、イメージしやすくしていただくため、4種類を大まかにあえて分類してしまいます。
なお、個々の商品で比較した場合、順番がことなるものもありますので、あくまで大まかな分類としてご覧下さい。
2-1 耐久性
① ガラスコーティング
② フッ素コーティング
③ ワックス
④ シリコンコーティング
2-2 ツヤ(輝き)
① ワックス
② フッ素コーティング
③ シリコンコーティング
④ ガラスコーティング
2-3 施工性(簡単⇒時間がかかる)
① シリコンコーティング
② フッ素コーティング
③ ワックス
④ ガラスコーティング
2-4 価格(安価⇒高価)
① シリコンコーティング
② ワックス
③ フッ素コーティング
④ ガラスコーティング
耐久性やツヤ、施工性、価格を大きく分類してみましたが、何となくイメージはできましたでしょうか?
この後、それぞれの特徴をまとめてます。
3 ワックスの特徴
【ワックスはこんな方に向いてます】
- 深いツヤが欲しい
- 洗車にある程度の時間が取れる
- 達成感を味わいたい
【耐久性の目安】 3ヶ月程度
ワックスは上記の4種類の中では一番古くから使われていて、一番一般的なコーティングではないでしょうか。
カーワックスも分けると色々分類がありますが、カルナバロウというものがワックスの中でも有名です。
ボディの艶を出すという点についてはワックスに軍配が上がります。
また、超微粒子のコンパウンドも配合されているものも多く、施工の際に水あかも取り除くことができます。
ただ、施工にある程度の時間を要するため、洗車に時間が取れる方におススメのコーティングです。
そして、なんと言っても愛車を洗車して、ワックスをかけると深いツヤも出るため、達成感が味わえます!
4 シリコンコーティングの特徴
【シリコンコーティングはこんな方に向いてます】
- 手軽に撥水ボディにしたい
- 洗車に時間が取れない
【耐久性の目安】 1ヶ月程度
シリコンコーティングとは言われても、ピンと来ない方が多いと思います。ひょうっとしたら「窓ガラスの撥水コート剤?」と思われる方もいらっしゃると思います。
このシリコンコーティングは、ガソリンスタンドやコイン洗車場にある洗車機の「ワックス洗車」などで使用されることが多く、市販品でも洗車した後にスプレーするだけで撥水ボディになるものなどがシリコンコーティングです。
ただ、最近では、洗車機の「ワックス洗車」の中身や洗車後のスプレーするだけ、という商品の中身もガラス系コーティング剤やフッ素コーティングに取って代わられています。それでも、窓ガラスの撥水コート剤ではシリコンコーティングも使用されていますし、ボディ用でも使用しているものもあります。
撥水性能としては、4種類の中では一番高いのがシリコンになります。
5 フッ素コーティングの特徴
【フッ素コーティングはこんな方に向いてます】
- 耐久性とツヤを両立したい
- コーティングでボディ保護をしたいけど、安くすませたい
- 初心者で施工に自信がない
【耐久性の目安】 3ヶ月~1年程度
フッ素コーティングはガラスコーティングが世に出てくる前に、コーティング業者さんが施工するコーティング剤として主流のものでした。
「テフロン」などと呼ばれるコーティングが有名で、これはフッ素コーティングの1種です。
耐久性にも優れ、ワックスほどでは無いにしろ、ツヤもでます。
コーティング業者さんに依頼した場合であれば、下地をしっかりと作るため、深いツヤを出すことも可能です。
また、フッ素コーティングはムラになりにくく、初心者の方にも扱いやすい、という特徴があります。
そして、ワックスとの大きな違いとして、塗装されていない樹脂パーツ(プラスチックのプツプツがある黒っぽいパーツ)やサイドバイザーなどに塗り込んだ場合、ワックスは白くなってしまったり、ムラになってしまいます。
それに対し、フッ素コーティング剤の多くはムラにならず、むしろ白っぽくなってしまった黒いパーツのツヤが戻ることがあります。
6 ガラスコーティングの特徴
【ガラスコーティングはこんな方に向いてます】
- 洗車はこまめにするけど、短時間で済ませたい
- コーティングは耐久性が大事
- ある程度コーティングや洗車の知識がある
【耐久性の目安】 1年~5年程度
ガラスコーティングの特徴はなんと言っても耐久性が高いという点です。
窓ガラスなどのガラス被膜をボディに数ミクロンという厚さで形成するため、これまでご紹介してきたフッ素やシリコン、ワックスなどとは別物の高耐久を実現しています。
また、ガラスコーティングとは言え、一般的に「ガラス系コーティング」と「ガラスコーティング」などとわけられることもあります。
これは、ガラス成分を含んでいる割合が多いか少ないかで異なる呼び方をしています。
ガラス成分が少ないものを「ガラス系コーティング」
ガラス成分が多いものを「ガラスコーティング」
と呼びます。別の機会にさらに細かい内容はご説明します。
簡単な見分け方があります。「ガラスコーティング」はガラス成分が多いため、完全に硬化してしまい、スプレーで使用することはできません。
ということで、
スプレータイプでプラスチック容器などに入っているものが「ガラス系コーティング」
ガラス瓶などに入っていてスプレーでは無いタイプのものが「ガラスコーティング」
ということになります。
ただ、これはガラス系コーティングは成分が少ないから良くない、ということではありません。
スプレーで使用でき、フッ素コーティング剤と同じような感覚で使用することが可能なので、手軽にガラスコーティングを施工することができます。
それぞれの特徴を簡単に。
ガラス系コーティング剤(スプレータイプ)は施工性は良いが耐久性が劣る <<素人向け>>
ガラスコーティング剤(瓶入りタイプ)は耐久性は良いが施工性が悪い <<玄人向け>>
最近ではインターネットなどでガラスコーティング(瓶入りタイプ)のもの様々なものが市販されていますが、使用する際にはしっかりとした知識を持った上で使用することをおススメします。
7 どんな人がどんなコーティングを選べば良いのか
これまでいろいろと説明してきましたが、どんな人がどんなコーティングを選べば良いのか、についてまとめてみます。
いろいろと説明してきましたが、別の機会にそれぞれのコーティング剤をさらに掘り下げてみたいと思います。